「認知症地域支援推進員」は認知症カフェの企画立案を担う中心人物

2016年9月23日 2016年11月19日

お役所コトバと言えばそれまででしょうが「認知症地域支援推進員」という何やら堅苦しい肩書きで、認知症関連事業の中心的役割を担う人材が国主導で市町村に設置されつつあるようです。

「認知症地域支援推進員(にんちしょう・ちいきしえん・すいしんいん、※区切りは恣意的です)」

高齢者でも馴染みを深めやすい愛称の公募でもした方が良い気がしますが…とにかく。

認知症(対応型)カフェに興味のある方はまず、お住まいの地域におられる「認知症地域支援推進員」がどこの誰であるのか把握することから始めてみませんか?

認知症カフェ

プラセボ製薬株式会社のブログにおいても既に何度か採り上げた認知症カフェ。

中でも、恐らく実際に企画・設営を考えておられる方が「補助金」や「助成金」などのキーワードでアクセス頂く場合が多いようです。

ただそうした補助や助成について情報が集まる、市町村のキーパーソン「認知症地域支援推進員」の存在には触れておりませんでしたので、改めてここで紹介しておきます。

認知症地域支援推進員とは?

認知症地域支援推進員は主に厚生労働省が用いる行政用語であり、平成27年公表の「新オレンジプラン」でその役割が明確化されました。

  1. 医療・介護等の支援ネットワーク構築
  2. 認知症対応力向上のための支援
  3. 相談支援・支援体制構築

この3つを担います。

高齢化する社会でもお年寄りの生活維持を目指す「地域包括ケアシステム」において、特に認知症関連施策の地域マネジメント職と言えるでしょう。

ちなみに、認知症カフェの企画・設置については「認知症対応力向上のための支援」の枠組みに入れられています。

●参考リンク:認知症地域支援推進員(概要)|厚生労働省資料

認知症地域支援推進員の要件

認知症地域支援推進員は研修・講習を受ければ基本的には誰にでもなれる「認知症サポーター」や「オレンジリング・サポーター」といった類の制度にはなっていません。

推進員の要件としては以下のものがあります。

①認知症の医療や介護における専門的知識及び経験を有する医師、保健師、看護師、作業療法士、歯科衛生士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士。

②上記①以外で認知症の介護や医療における専門的知識及び経験を有する者として市区町村が認めた者(例:准看護師、認知症介護指導者養成研修修了者等)

これらは認知症地域支援推進員の資質向上を目指す研修の参加要件として、「市区町村において推進員として配置が予定されている者、及びすでに配置されている者(推進員としての経験年数を問わず)」に求められているものですが、実質的には推進員の要件そのものと重なっています。

●参考リンク:認知症地域支援推進員|認知症介護情報ネットワーク

認知症地域支援推進員の配置先

さきほどの厚労省資料によれば、認知症地域支援推進員の配置先は以下の通り。

  • 地域包括支援センター
  • 市町村本庁
  • 認知症疾患医療センター
  • など

もし認知症カフェの設営・補助・助成について身近な専門家に問い合わせたいとなれば、まずはこうしたセンターに配置された認知症地域支援推進員を訪ねるのが良いでしょう。

認知症地域支援推進員の現状と近未来

厚労省資料では、平成30(2018)年度から、全ての市町村に認知症地域支援推進員が設置され、稼働することが目標設定されています。

なお、現状(平成27(2015)年)では839市町村が実施見込みとされ、平成26年4月時点における全市町村数、1,718市町村から見れば半数の市町村に既に実施済みであるようです。

また平成28(2016)年度の認知症施策予算案(厚労省)には、当年中に「1,094か所」と明確な目標数が示されています。

お住まいの市・町・村ではいかがでしょうか?

●参考リンク:市町村数の変遷と明治・昭和の大合併の特徴|総務省

認知症地域支援推進員の実態

2016年5月25日 第58回社会保障審議会介護保険部会 議事録の参考資料中に、認知症地域支援推進員の実態を明らかにするデータが示されています。

●参考リンク:参考資料3 認知症施策の推進(参考資料)、17ページ~

また、認知症地域支援推進員研修を担う、「社会福祉法人浴風会 認知症介護研究・研修東京センター(東京センター)」が定期的に研究事業を実施、結果の公表をしているようです。

●参考リンク:研究報告書/センター研究報告書(東京センター)|認知症介護情報ネットワーク

認知症カフェは街場からも

もちろん、認知症カフェは認知症地域支援推進員がいなければ始まらないものではありません。市町村の取り組みを率先してマネジメントすべき中心人物であることは間違いありませんが、街場のボランティア等から始まる取り組みもあるようです。

平成27(2015)年1月に野村総合研究所が厚労省補助事業の成果としてまとめた報告書に詳細が記されていますので、ご興味がありましたらご一読ください。

●参考リンク:認知症の人の介護に対する効果的な支援の実施に関する調査研究事業 報告書|野村総合研究所

認知症カフェの実施状況

また、既に認知症カフェの設営が実施されている事例もあります。

●参考リンク:参考資料3 認知症施策の推進(参考資料)、24ページ~

一応、全都道府県での実施実績があるものの、かなりのばらつきがあるようです(25ページ)。

問い合わせはお近くの

認知症カフェについては認知度向上策が奏功し、そこかしこで話題になりつつあります。またそうした流れを受け、成書も充実してきました。

専門家向けの介護情報雑誌でも特集が組まれています。

興味を持ち、まずは本などで実際に調べてみる。

補助や助成の有無など、実際に企画する段になって分からないことがあれば、お近くの認知症地域支援推進員に尋ねてみる。

もしお住まいの、あるいは認知症カフェを設置しようとする市町村がまだ認知症地域支援推進員を設置していないなら、役所や地元議員にせっついてみるなど。

当記事が具体的な行動指針を立てる助けとなれば幸いです。

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