偽薬群(プラシーボ群/プラセボ群)とは?

2014年7月31日 2014年12月16日

偽薬群(プラシーボ群、プラセボ群、dummy group、placebo group)

新規医薬品や健康食品のヒトに対する効果を確かめる試験(治験)において、有効成分を含まない偽薬を投与される被験者グループのことを偽薬群(ぎやく・ぐん)と言います。

また、有効成分を含む薬や何らかの医療行為与えられる「実薬群/治療群/介入群」に対して、効果の原因を特定するために設定された「対照群(たいしょう・ぐん)」と呼ばれることもあり、対照群に偽薬群を割り付ける試験デザインを偽薬対照試験(プラシーボ対照試験)と言います。

薬理学的な作用があるとされる薬効成分を含む医薬品にもプラシーボ効果があるはずですので、偽薬を上回る効果があって初めて有効な薬であると言えます。しかし、効果のある薬から“薬に見えること”という特徴を失くすことはできないため、“薬に見えて、かつ効果のある成分を含まないもの”、すなわち偽薬を投与した別のグループ(偽薬群)と比較して、統計的にその薬の効果を判定することになります。

関連語:プラシーボ対照試験盲検

「プラシーボ群」の語は不適切?

現在、「プラシーボ」と「偽薬」は異なるものとして捉えられており、その要諦は「プラシーボが何であるかは、事前にも、事後でさえも分からない」ことにあります。

従って、プラシーボを与えるグループとして設定された「プラシーボ群」は存在せず、偽薬を与えるグループ、すなわち「偽薬群」しか存在しえないことになります。あるいは、より広い意味の「偽治療群」を用いるしかありません。

「偽薬群」や「偽治療群」はもちろんプラシーボから逃れることができませんが、「実薬群/治療群」もまたプラシーボから逃れることは出来ないのです。

なお、臨床試験等においてプラシーボそのものの影響の大きさを測る際には、「非治療群/非介入群」といった“何もしない”グループが設定されます。

プラシーボとは? »

誰が“偽薬群”か?

現在進行中の治験において、誰が偽薬を投与されているかは誰にもわかりません(理想的には)。そうしなければ、様々な外的要素が試験結果を歪めてしまうからです。したがって偽薬群は、「確かめればわかるが、確かめなければわからない」という確率的な存在として存在しています。

その意味では、例えは良くありませんが、プラシーボ群はシュレーディンガーの猫であると言えるかもしれません。(Wikipedia 『シュレーディンガーの猫』

治験のアルバイトがとても高額なのは、事前に予測できなかった薬の効果(副作用)が強く現れる可能性があることと、必然的にこのシュレーディンガーの猫的状況に置かれるからかもしれません。

この事態を劇的に扱った小説作品として、『偽薬』(江波戸哲夫著 講談社)があります。
偽薬

興味があればご一読ください。

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