偽薬とは?

2014年9月5日 2014年12月22日

偽薬(dummy)

ニセの薬。本物の薬に似せた薬。薬効成分を含まない薬(の形をしたもの)。プラシーボの訳語として広く用いられているが、偽薬はプラシーボの一例でしかない。

「偽薬(ぎやく)」と言う漢字表記には些か否定的なニュアンスがありますが、「人の為(ため)の薬」あるいは「人の為になる薬」と読めば肯定的な意味になりますね。また以前から日本語では「気休め薬(きやすめ・ぐすり)」として、偽薬(を含むプラシーボ)が使用されてきました。

偽薬は、その字面の怪しさ、いかがわしさからか、積極的に医療あるいは生活に取り入れようとする試みが日の目を見ることはありませんでした。しかし、使いようによってはこれほど使えるものはありません。

偽薬に光を。日々の生活にプラシーボを。

同義語:プラシーボ
関連語:擬薬奇薬偽造薬偽薬効果

偽薬はプラシーボの象徴

「プラシーボ」と「偽薬」の違いを適切に見定めることは、プラシーボ効果の理解を深めてくれます。以下の記事ではそのことを指摘しています。

『偽薬はプラシーボの象徴です!|プラセブログ』

「偽薬」の用例

日本国語大辞典〈第4巻〉によれば、日本語における「偽薬」の用例は貝原益軒の『養生訓』(正徳三年(1713)成立・刊行)まで遡ることができます。

(709)薬肆(やくし:薬屋)の薬に、好否あり、真偽あり。心を用ひてゑらぶべし。性あしきと、偽薬とを用ゆべからず。偽薬とは、真ならざる似せ薬也。拘橘(くきつ)を枳穀(きこく)とし、鶏腿児(けいたいじ)を柴胡(さいこ)とするの類(たぐい)なり。
『養生訓(益軒十訓)』http://www.i-apple.jp/youjou/より引用。)

ちなみに、「placebo(プラシーボ)」が医学辞典に初めて掲載されたのは1785年です(「死者のための晩課」という意味では1200年以前より使用されていた)ので、「偽薬」は「placebo」の輸入に際して新たに創られた言葉ではないようです。

偽薬の訳語としての「dummy(ダミー)」

「Placebo」が初めて日本に導入されたのがいつ頃かは判然としませんが、恐らくその意味するものを知った日本人は「それって、偽薬よね」と思ったに違いありません。その後、現在に至るまで「placebo」の訳語として「偽薬」が用いられています。

ところが、ここには2点問題があります。

  1. 「Placebo」は偽薬だけでなく、偽手術や医者の気休めの言葉をも含む。
  2. 「偽薬」はモノを指す言葉だが、「placebo」はその用途(喜ばす、気休め)を語源とする言葉である。

そのため、世界大百科事典(改訂新版、平凡社)には“ダミー dummy(替玉)と呼ぶことが提案されている。”との記載があります。また、中国語では「placebo」の訳語として「安慰劑」が当てられていますので、2.に関しては以下の対応で何とか凌ぐことが出来そうです。

偽薬訳語まとめ

ただし1.の問題に関してはやはり、より広い意味を含む「プラシーボ(プラセボ)」のカタカナ表記を用いるのが適当であるように思われます。

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