プラセボームとは?

2016年8月31日 ---

プラセボーム(プラシーボーム、placebome)

プラシーボ効果を現しめる分子生物学的実体

プラシーボ効果と呼ばれる現象に関して、その分子生物学的実体を総体的に明らかにしようとする科学的試みがあります。

その実体として遺伝子のほか、タンパク質やマイクロRNA(miRNA)などが想定され、こうした分子生物学的対象を総称する概念が「プラセボーム」です。

プラセボーム(the placebome)に関する総説は下記に掲載されています。

Kathryn T. Hall et al. Genetics and the placebo effect: the placebome.
Trends in Molecular Medicine, April 2015 DOI: 10.1016/j.molmed.2015.02.009

参照URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25883069

関連語:プラシーボ効果

オミックス研究の隆盛

遺伝子解析技術をはじめ、各種生体内微小物質の解析技術が飛躍的に向上し、またスーパーコンピュータ等による大規模データの取り扱いが可能となったことから、興味ある対象を単一の要素としてではなく、総体として捉える取り組みが加速度的に進行しています。

そうした科学的取り組みの中にはゲノミクス(Genomics)やトランスクリプトミクス(Transcriptomics、)、プロテオミクス(Proteomics)、メタボロミクス(Metabolomics)、インタラクトミクス(Interactomics)など、聞きなれた用語からそうではないものまで多岐にわたりますが、これらを更に総称し研究対象とするのが「オミックス(Omics)」です。

概念が生み出された当初、研究対象としてゲノム(Genome、DNA鎖を主体とする遺伝子の総体)やプロテオーム(Proteome、アミノ酸鎖を主体とするタンパク質の総体)など、生命現象を理解する上で重要な区切りとなる単一の階層ごとに「オーム(-ome)」の名が当てられ、現在でもそうした考えが主流となっています。

しかし現在では「オミックス」や「オーム」の概念を抽象化し、興味のある生命現象に関与する生体内要素の総体についても階層を超えて「オーム」が当てられることがあります。

その一例が「プラセボーム(Placebome)」です。

プラセボームは上記説明の如く、単一の化合物(群)や階層に還元できない幅を持った概念です。

遺伝子、転写物、タンパク質、代謝物質、あるいはそれらの関係性などなど、プラシーボ効果に関与する全てを取り扱うのがプラセボームとなります。

また、これを主テーマとする研究、あるいはそこから得られた知見を実医療へ応用しようとする研究は「プラセボミクス(Placebomics)」と呼ばれるようになるのかもしれません。

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